フィリピン人若手デザイナーと、職人の卓越した技術のコラボレーションをご紹介する企画展示の、昨年に続く第2弾。
フィリピンは、東南アジアの中でも歴史的に様々な国と交わったことによって生まれた伝統文化や、周りを海に囲まれた豊かな自然環境に恵まれています。
また、7,100以上の島にそれぞれ数世紀の時間を経た固有の文化や風俗を有する100以上のグループが存在しており、それぞれの地域で育まれた職人気質や熟練の技、籐、皮革、木材、貝類、綿織物、真鍮、銅などの素材を生かした製法が現在まで連綿と続いてきています。
そうした歴史・文化を背景とした11人のデザイナーによるアクセサリー、ファッション、家具など多岐にわたる製品を通して、フィリピン・デザインが持つ固有の美意識と国際性を是非ご覧下さい。
Art Director: イト・キシュ ITO KISH
2012年に初の家具コレクションを発表。フィリピンの伝統技術に傾倒し、2012年Philippines’most successful designersの1人に選ばれた他、受賞多数。
主 催:フィリピン貿易産業省輸出振興局
協 賛:在日フィリピン大使館
後 援:国際機関日本アセアンセンター、日本小売業協会、公益財団法人日本デザイン振興会
Design: アダンテ・レイェサ Adante Leyesa
独学でアートを学び、友人や家族のために作っていたアクセサリーが評判となる。2010年に「ADANTE Collection」ブランドを立ち上げ、2011年にPhilippine Fashion Week Holidayでデビュー。コレクションは、BAZAARなど欧米のファッション誌にも多く取り上げられ、スタイリストやバイヤーの注目を集めている。一方で、恵まれない人々のための職業訓練所でデザイナーとしてボランティアに携わるなど、社会貢献活動も積極的に行っている。
Design: テッサ・ネポムセノ Tessa Nepomuceno
2006年から木製のクラッチバッグの製造をはじめる。2014年にCALLIブランドを設立。フィリピンのベストファッションプロダクトに贈られるKATHA AWARDS 2014の受賞のほか、2015年香港ファッションアクセサリーアワードのハンドバッグデザイン部門でベスト賞を受賞するなど、注目を集めている。
Design: リタ・ナザレノ Rita Nazareno
家業の関係で幼いころから芸術や手工芸の世界で育ち、現代アートや建築、デザインを学ぶ。一度はテレビ業界を志し、エミー賞も受賞する敏腕プロデューサーであったが、手編みバッグの魅力に惹かれ、アクセサリーデザイナーの道に入った異色の経歴の持ち主。
Design: マコ・カストディオ Maco Custodio
フィリピン・フットウェア・アカデミーにて靴造りを学び、ファッションデザイナーのJC Buendiaと共にパーティーシューズなどの制作に携わった後、独立して自らのブランドを設立。「ミニマル」を基本としつつ、構築的な作品を生み出している。
Design: アミナ・アラナス-アルナン Amina Aranaz-Alunan
ARANAZブランドのクリエイティブディレクター。ファッション・アクセサリーデザインを学び、母・妹と共にARANAZブランドの運営に携わる。School of Fashion & the Artsの設立にも尽力し、現在も教鞭をとっている。
Design: マロウ・ロメロ Malou Romero
独自の文化の見直しとスロー・ファッションを提唱し、サスティナビリティを意識したものづくりを意識している。ブランド名は、デザイナーの二人の子供JoaquinとMoniqueの名前に由来している。
Director: エンリコ・マンリケ Enrico Manrique